the Sauce 2019 原点回帰 究極のウスターソース



the Sauce 2019 原点回帰 究極のウスターソース



売りたいソースではなく、つくりたいソースを目指して

今年で8回目となる究極ソースシリーズは、毎年あるテーマに基づいた究極のソースを発表しています。究極のソースというのはおこがましい表現かもしれませんが、毎年、その年、その年の出せる知恵を振り絞ってつくるという意味で究極と考えています。テーマも毎年変わりますので、毎年異なる味になっていきます。

今年のテーマは元号令和にちなんで「原点回帰」です。
ソースの原点は何か?究極的には塩にたどり着くかもしれませんが、日本で一般的にソースと呼ばれているものはイギリスのWorcestershire sauceに遡るのが現実的と考えます。
今回はイギリスの現存する最古のソースLea&Perrinsを原点と見立て、その構成要素を探ってみました。原材料は、醸造酢、糖類(砂糖、糖蜜)、野菜・果実(タマリンド、玉ねぎ、にんにく)、アンチョビ、食塩、香辛料、香料となっています。ソースは調味料として総合的なアプローチをしています。甘味、塩味、酸味、苦味、旨味の要素をすべて兼ね備え、色々な料理に合うように設計されています。

Lea&Perrinsで最も多く使っている材料が醸造酢になります。お酢はお酒の二次発酵的なもので、その土地その土地にあるお酒と密接な関係があります。イギリスのお酒というとウィスキーやエールビールを想像する方も多いのではないでしょうか。つまりイギリス特有のお酢というとモルトビネガーになります。

今回私たちが原点回帰で作ったソースはモルトビネガーを使った「究極のウスターソース」です。

the Sauce 2019 原点回帰 究極のウスターソース

究極を成す3つの食材

モルトビネガー

通常のトリイソースは酒粕からつくる粕酢をつくっていますが、今回はモルトビネガーづくりに挑戦しました。モルトは昨年地元浜松にオープンしたクラフトビール「OCTAGON」よりビールになる手前の麦汁を譲っていただきました。4月からアルコール発酵を手掛け、その後、トリイで使用している酢酸菌で酢酸発酵までもっていって6月に発酵が終了。そこから寝かして11月に清澄濾過をしてきれいなモルトビネガーの完成です。

モルトビネガーはりんご酢のような果実酢が持つ軽ろやかさと米酢のような穀物酢が持つコクの両方を兼ね備えた味になります。このモルトビネガーは是非お酢単品としてもご賞味頂きたい一品で特別にお付けしました。ドレッシングや餃子のたれとしてお使いください。

モルトビネガー

沖ヶ浜田の黒糖

Lee & Perrinsには糖類(砂糖・糖蜜)という表記になっています。
そもそもさとうきびを絞って、ぐつぐつ煮込んだきび汁を煮詰め固めたものが黒糖になります。更に石灰や膜ろ過を使って蔗糖以外のものを取り除いていくと透明(光の反射で白く見える)なグラニュー糖になっていきます。グラニュー糖や上白糖の精製過程で取り除かれたものが、糖蜜となります。分離したものとされたものを両方入れているなら、最初から元々の黒糖を入れればよいのですが、規模の経済が働いて、元々の黒糖よりも精製されたグラニュー糖や糖蜜の方が安いのです。

本質的な話をするならソースには黒糖を最初から使えば良いと考えました。では、伝統的な製法でつくっている黒糖はどこにあるか?そんな中で「本場の本物」という以前は国が推進していたブランド認定があり、黒糖の本場の本物ということで種子島西之表市の沖ヶ浜田集落にある「沖ヶ浜田の黒糖」を紹介いただきました。この黒糖、口の中に入れると甘さといっても様々な味が広がってきて、ゆっくり煮詰め固めた為か、とても面白いです。

沖ヶ浜田の黒糖

牛深の鯖節と枕崎の鰹節

出汁は何のためにあるか?それは旨味を醸し出す為にあるのですが、イギリス版ウスターソースでは旨味をアンチョビから出していました。トリイソースでは、昆布と鰹節で旨味を出していますが、アンチョビと言えばカタクチ鰯が近いですね。そのカタクチ鰯を出汁に使おうと雑節(鰹以外の削り節)のメッカとも言うべき、熊本県の牛深に行ってきました。

牛深で3代に渡り雑節を製造している江良水産さんに伺って様々な削り節を味見しているうちにすっかり、秋口の鯖節に魅了されてしまい、結局、鯖節を持って帰ることになりました。鰯より甘さを引き立てる鯖が究極のソースにマッチします。ただ、鯖だけでは出汁として不十分なので昆布と今回は特別に枕崎で一本釣りの鰹を鰹節にしている宮下鰹節店の鰹節を使うことにしました。

牛深の鯖節と枕崎の鰹節

究極を楽しむ食べ方紹介

モルトビネガー、黒糖、鯖節という普段トリイソースでは見かけない材料でウスターソースをつくりました。感想としては、定番のウスターソースよりも、バランスが取れて且つ五味それぞれが底上げされた感じです。見た目はうすい色をしていますが、中身はしっかりとした味わいになっています。ご安心ください。

このウスターソースの使い方ですが、原点回帰ですので是非煮込み料理の隠し味にと言いたいところですが、それではウスターソースの味を直接感じることができません。そこで贅沢にローストビーフに付けて召し上がってみてください。できればワサビと一緒に召し上がっていただくと、まるでホースラディッシュを付けたような本格的な味わいになります。

今回は、更にモルトビネガーを使ってもう一つ新たな試みをしました。
それはイギリスのフィッシュアンドチップスに供されるケチャップソースです。市販のケチャップでは塩味と化学調味料の味が強く、トマト感が感じられるものがなかなかありませんでした。そこで地元のトマトを使ったトマト感満載のケチャップソースをモルトビネガーを使ってつくりました。フィッシュアンドチップスを用意してとまで言いませんが、フライドポテトに付けて召し上がってみてください。

ローストビーフフライドポテト

the Sauce 2019

the Sauce 2019

【原材料】
●醸造酢(モルトビネガー)●野菜・果実(玉ねぎ、トマト、りんご、人参、にんにく、セロリ)●黒糖●食塩●香辛料●昆布●鰹節●鯖節
【アレルゲン】鯖

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内容量 100ml × 3本
賞味期限  2020年6月
商品価格 ¥5,000
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